【イベントレポート】第2回「働き方と組織の未来」ダイアローグセッション

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【イベントレポート】第2回「働き方と組織の未来」ダイアローグセッション

ゲスト:加藤健太氏(株式会社エンファクトリー 代表取締役社長)/加藤遼氏(株式会社パソナ ソーシャルインキュベーター)

2013年10月28日に第2回「働き方と組織の未来」ダイアローグセッションを開催しました。


(最後に全員で集合写真)

「未来の働き方はどうなっているのだろうか?」

「人と組織の関係性は、どう変化しているのだろうか?」

毎回、新しい働き方を推進・実践する「組織」と「個人」からゲストスピーカーを各1名お呼びし、未来の「働き方」を双方の視点から考える本セッション。前回に引き続き、2度の定員増を経て約80名の方に参加いただき、後半のダイアローグでは、多くの参加者から全体への発信が続き、最後まで大変濃い時間となりました。

登壇者紹介

<企業側ゲストスピーカー>

加藤 健太(かとう けんた)氏:
株式会社エンファクトリー 代表取締役社長
http://enfactory.co.jp/

[プロフィール]

リクルートを経てAllAboutの創業メンバーとして財務、総務、人事、広報、営業企画などCFO含め裏方周りのあらゆることを担当し、2005年にIPO。その後、株式会社エンファクトリーを分社し代表就任。エンファクトリーでは「ローカルプレナー(※)のための自己実現ターミナルの創造」をビジョンに、社員に対しても「専業禁止!」というポリシーで活動している。
※ローカルプレナーとは専門家や個人事業主、つくり手はもちろんのこと、企業に勤めながらセカンドジョブやNPO・ボランティアなどを通じ、自己実現に向けて個々人の意志で仕事や生活を推進する人々を総称する造語です

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<個人側ゲストスピーカー>

加藤 遼(かとう りょう)氏:
GOB-Laboratory(ジーオービーラボラトリー) GOB-MANプロジェクト責任者
株式会社パソナ 営業総本部 Dotank本部 ソーシャルインキュベーター 兼
投資政策委員会事務局 “New Value Creation Fund” マネージャー
http://www.gob-lab.com/
http://www.pasonagroup.co.jp/

[プロフィール]

所属組織の内と外をつなぐカタリスト(触媒人材)兼イントラプレナー(社内起業家)。株式会社パソナでは、地域雇用・若者支援などをテーマに、行政・NPOへのコンサルティング、アドバイザー業務を担当。またコーポレートベンチャーファンド“New Value Creation Fund”のマネージメントを通じた社会起業家支援等を行う。本業外の活動として、”未来をつくる人の実験場「GOB-Laboratory」”にてワークセッションを通じたイノベーター、ソーシャルイントラプレナー(企業内社会起業家)の創出にも力を入れる。またプロボノ活動として被災地の雇用創出プロジェクトにも参加、本業と本業外の関係性を深めながら、会社の枠を超えて活動中。

「一歩を踏み出すだめの自己実現ターミナル」を創造する(加藤健太氏)

1人目は企業側ゲストスピーカーの加藤健太さん。エンファクトリーでは「企業に勤務しながら、自らやりたいことに向けて個々人の意思で仕事・生活を推進している方」を“ローカルプレナー”と定義している。社会における働き方の変化、コミュニティの在り方の変化、消費価値観の変化の中で、「日本全国のローカルプレナーをWEB+リアルの力で支援し、人と人との縁を作り出し日本を世界を元気にしていく」というミッションを掲げている。そして加藤さんも「私の肩書は『代表の代表』です。うちの会社で働く社員には、一人一人が代表なんだと日頃から話しています」と言われています。そんな加藤さんに、未来の働き方や現在の組織運営、人事制度に対する経営TOPとして哲学をお話しいただきました。

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(会社紹介をする加藤健太さん)

最初に専業禁止のことを話す前に、会社のご紹介ができればと思います。「その一歩を踏み出す自己実現ターミナル」というのが、僕らが実現していきたいビジョンです。ローカルプレナーの時代へと書いていますが、ローカルプレナーというのは造語でして、専門家とか個人事業主、作り手など、企業に勤めながら、NPO、プロボノ、ボランティアをやっている人でもいいですが「自らのやりたいことに向けて、個々人の意思をもって仕事もそうですし、生活を推進されている方々」を総称した名前です。

今後、働き方の変化だったり、自分の関わるコミュニティの変化だったり、消費価値観の変化が大きなうねりとなって、今後十年、二十年と続いていくと思っています。そういう時代の中で、ローカルプレナ―のような方々をいろんな側面で応援していこうという理念でやっています。


(エンファクトリーのミッション)

「日本全国のローカルプレナーをWEB+リアルの力で支援し、人と人との縁を作り出し、日本を、世界を元気にしていく」というミッションを掲げていて、基本的にはスモールなビジネスをやっている方々のマーケティングのお手伝いをやっています。スモールなビジネスをやっている方々って、潤沢なリソースを持っていないですし、一人でビジネスをやっていることはほぼない。そんな方々を繋いでいってサービスを展開し、今後は、マーケティングからファイナンスも含めて、全般的にそういった方々が活躍できるプラットフォームを創っていきたいと考えてビジネスをやっています。

ここからが本題ですが「専業禁止」。最初にメンバーに向けに私が書いたメッセージを紹介したいと思います。この内容がほぼこの理由を表していますので。


(メンバーへのメッセージ)

まず専業禁止と言っていますが、絶対副業しろとは言っていません。ただこれからの社会背景を考えた時に、個人でいきていく、「いきる」と言う言葉も「生きる」と「活きる」の2つにかけているんですが、これを大切にしています。あと、僕らがいつも考えているのは、楽しくないとやっている意味ないよねと。あと副業も、小銭稼ぎじゃなくて、自分が主(あるじ)の視線と立ち位置でやらないと意味ないよねと思っています。副業ではなく主業ですよね。ここで活きる力をつけていこうというのが、僕らが推奨する副業です。

その次が「皆が代表」という考え方ですね。これはどこの会社でもそうだと思うんですが、私も初めはリクルートいう大きな会社にいたんですけど、自分自身がマーケットからお金儲けのところまで一気通貫で見えると全然ちがいますよね。自分がそういう立ち位置で見えること、もしくは見にいこうとするスタンス、それがあるだけで全然違ってくると思っています。

あとは、僕らが事業として展開しているもの自体が、メンバーにとって自分自身が主役にたつフィールドですよと言っています。なので、僕らが世の中に提供していく価値は、そのフィールドそのものだよという流れです。だから専業禁止だけがボコっとでているというよりは、事業とか考えや理念にすごく連関しているということころが大きなポイントかと感じています。

個人には活きる力が必要。組織には変革型でプロ意識のある自立人材育成が必要(加藤健太氏)

私はオールアバウトの立上げをやっていたのですが「自立人材応援企業」という考え方でやっていました。人材の「自立」はどこの企業も同じように言っていますが、じゃ「自立」って何よ?というと本当にバラバラだし、掛け声だけのところもあると思っています。

研修での気づきも大切ですが、研修だけでは心のモーメントはぐーっと動かないものだと思うんですよね。あとこれ大切なことなんですが、会社で評価される人が、会社を変革していく人材とは限らない。改革していく人材というのは「何かやりたいこと、やるべきことがあるのではないか」ということで常に悶々としている場合が多い。そういう人材はオールアバウトにもいたんですが、大体会社をでていくんですよね。なので、僕らのスピンオフした会社では、思い切ってこうしようぜと。

会社視点からいうと「組織に順応するだけでなく、自ら主体的に考えてやりたいことに挑戦することにより、変革型自立人材の育成、プロ意識の醸成をする」、個人の視点でいうと「これからの変化の中でいきる力を獲得する」ということです。「なんとかする」という言葉があると思いますが、やっぱり自分事だとなんとかするんですよね。あろは人生を自分で主体的に選択していく、勇気と知識を実践で学んでいくということでしょうか。

世の中の大きな変化に対して、なんで活きる必要って必要なのか?個人として先が不透明な中どう適応していくか。会社も同じでどう対応、適応していくのかということが、ここ5年くらいでダイナミックに変わるんだと思います。

知識と知恵だけでなく、それを乗り越えてきたマインドが必要かと思います。企業も個人のことを考えているようで半分は自己責任だと思っているのではないでしょうか。会社も生き残っていく必要があるので。

企業価値は、昔と比べて人的価値次第で圧倒的に変わってくると思っています。なので「人材をどう集積できるか」「どうキャッシュフローにつなげていけるか」ということが、最大の企業価値になるわけですよね。よく「個人を尊重した誠実な振る舞い」と言っていますが、人に対する考え方を明確にして、お互い一緒にやろうというのが今後大切になってくるのかなと思っています。

実際に起業して退職していく人はいるのか?ときかれますが、実際います。特に優秀な人がやめます。ピンチですね(笑)。でもそれが前提です。出ていくことが前提なんで、出ていく時に繋がるんですよね。フェロー制度という制度をつくっていて、「相利共生」という考え方なんですが、辞めたあともケースバイケースでビジネスパートナーとして互いに利用し合うと。フェローは現在5、6人いまして、3ヶ月に1回くらい集まって新しい企画検討などをやっています。

ゲストスピーカーからのストーリーテリングの後、参加者同士で感想をシェアし、その後のQAタイムでは

「もともと専業禁止に興味があったのですが、評価報酬制度について何をもって判断されるのでしょうか?」

「離職率と入社率はどのくらいなのでしょうか?」

「私自身大企業にいたのですが、最近起業しまして、加藤さんのような会社にしたいと思っていますし。できるんだなと感じました。労働基準法との戦いはどうされていますか?」

などの意見がでました。

また加藤健太さんからは

「評価は、普通の会社と同じだと思います。個人でやっている副業は無視です。時間で評価しないので、会社にいてもいなくてもよいと。もちろん、ルーチンもありますよね。そこは、そういう職種でやっています。」

「離職率は、年に3~4人くらいでしょうかね。入ってくるのも繋がりで入ってくるケースが多いです」

「実際は戦ってません。実際はみなし残業ですかね。基本は裁量労働の枠に入っています。就業時間だけでみると、他の大企業やベンチャーと比べると僕らは短いと思います」

などのお話をいただきました。


(隣の人と感想シェアタイム)


(質問に答える加藤健太さん)

(質問に答える加藤健太さん)

会社外の活動と本業を意識的につなげる(加藤遼さん)

2人目は個人側ゲストスピーカーの加藤遼さん。本業のパソナでは、ソーシャルインキュベーターとして、行政、官公庁向けに事業企画、協働プロジェクト推進などをされています。本業外に主に3つの活動をしている加藤さんですが、活動を始めたきっかけと、始めてみて分かったその価値、また本業外の活動をいかにして、本業であるパソナとの活動に繋げているかということをお話していただきました。

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(活動のご紹介をする加藤遼さん)

今日は宜しくお願いいたします。まずは自己紹介をしたいと思います。

パソナでサラリーマンをやっているんですが、その他にGOB(ジーオービー)ラボラトリーというところで「若者の心に火をつける」ということをテーマに活動をしていたり、ふんばろう東日本プロジェクトというボランティアが2000人程いる組織で活動していたり、PanasonicとNPOサポートセンターが共同でやっているNPO向けのマーケティング支援プログラムなどで活動していますが、具体的に何をやっているの分からないと思いますので、一つずつ簡単にご紹介したいと思います。


(加藤遼さんの現在の活動図)

1つめですが、

GOBという組織なんですが、ミッションとしては「若者の心に火をつける」でして、やっていることは、イノベーターと呼ばれるような人たちを育成していきましょうということをやっています。その中で私が関わっているのがプレ・イントレプレナー(会社に属しながら新規事業をやっている人)の支援をしています。具体的に何やっているかというと、企業の中で社会課題解決型のプロジェクトに取り組んでいる人と、これから企業リソースを使って新規事業をやっていこうという人のトークセッションなどをやっています。去年もヤフーさんでやったときも、企業の新規事業担当者が40名くらい集まって開催しました。あと「ものアプリハッカソン」という、「IT×モノづくり」をテーマにしたハッカソンのファシリテーションなどもやりました。


(ヤフーで開催したトークセッションの様子)

GOB自体は、半分大学生、半分社会人の任意団体です。みんなプロジェクトベースで関わっていて、会社員の他、ミュージシャンやデザイナー、アーティスト、学生起業家など多様な人材がいて動物園のような感じです。

2つめですが、

ふんばろう東日本支援プロジェクトです。これは2~3000人の個人のボランティアが被災地に物資を送ったりコミュニティ支援で東北に通っていたりしているなんですが、

その中で私は「就労支援プロジェクト」をやっていまして、被災地の雇用を生んでいこうと。具体的に何をやっているかというと、民間企業と被災地のNPOの連携を推進して、例えばマイクロソフトさんと連携して、マイクロソフト製品のインストラクターを養成して東北で活動してもらうとか、東北で働きたい人向けにUIターン求人の紹介・マッチングをやっています。あと個人的な縁で、中央官庁の職員を30人くらいをバスにのせて被災地ツアーにご案内したこともあります。
(中央官僚向け被災地バスツアーの様子)

3つ目ですが、

NPOの支援です。これは簡単にいうと、NPOのマーケティング施策を半年間くらい付き合って、企画立案をしていくということに、社会人プロボノが入って支援するというものです。僕3年間くらいかかわっているんですが、助成金申請書作成支援とか、プロダクト開発をしているNPOの広報施策とか、社会人プロボノ・サポーターのコミュニケーション支援などをやっています。このプログラムは民間のCSR担当者や、NPOの中間支援者や、様々な業界の社会人プロボノ、学生ボランティアなどの多様な人たちがNPO支援のチームを形成して支援すると。

(NPOマーケティングプログラムの様子)

で、会社で何をやっているかというと、

官公庁向けの事業企画・コンサルティングなどをやっているのですが、領域としては人材サービス会社なので「雇用」とか「産業人材」です。中小企業支援を通じて、雇用を生んでいく、また社会課題解決型ビジネスを支援して雇用を生んでいくなどもやっています。

パートナーとしては「地方自治体」が多いですが、「経産省」「内閣府」とも一緒にやっています。一つの大きなテーマとして「若者応援」がありまして、大学を卒業しても就職がなかなかなか決まらない若者にビジネスマナー研修や職業訓練プログラムをうけてもらい就職してもらうということをやっていました。

仲間の活き活きする姿に、自分がいかに貢献できるか(加藤遼氏)

今日のテーマが「働き方の未来」なので「イキイキと働くとは何か」ということを少し話したいんですけど。自分の仕事で振返ってみると「人に自分が活かされて、活かされていることに感謝して、周りを活かしていくことだな」と。自分が活き活きとしている背景には、自分を活かしてくれている仲間の存在が結構大きいんですね。例えば、家族の中でも弟。弟は起業家でして、ベンチャーを複数立ち上げています。彼みたいな存在も僕を活き活きとさせてくれる存在です。あと高校時代、大学時代のバンドメンバー、会社で復興支援をやっている同僚、NPO支援を一緒に取り組む仲間、若者支援に取り組む仲間、とくに某若者支援NPO理事長の方にはセミナーで登壇する機会を始めて頂き、GOBのメンバーなどにも多様な人材との交流の場に引きずり込んでくれて感謝しています。人を活かすためには、自分が活き活きする必要があると思いますし、自分が活き活きとするためには、自分を活かしてくれる仲間と多く出会うことがすごく重要なんだなと最近感じます。で、出会った仲間の活き活きする姿に自分がいかに貢献するか。それによって、また自分が活かされるということを感覚的に感じています。ソーシャルキャピタルや社会関係資本についても色々と言われていますが、要は“顔の見える付き合い全て”が社会関係資本であって、顔が見える付き合いの中で人は活かされ活きるとすると、社会関係資本の構築は、活き活きと働く、働き方と組織の未来を考える上でもヒントになるんじゃないかなぁと思います。

ゲストスピーカーからのストーリーテリングの後、参加者同士で感想をシェアし、その後のQAタイムでは

「加藤さん色々と活動されていますが、将来の夢はなんですか?」

「私、現在社会人MBAに在学中でして、周りに起業したいとか何かやりたいという人がいるんですが、結局何も始まらないケースも多いです。新しいことが始まると始まらないの差は何でしょうか?」

「現在、加藤さんはイキイキされていると感じたんですが、このような活動をするキッカケやターニングポイントがあったのでしょうか?」

「社外の活動をする上で、社内での見え方、意図的な見せ方で何か気を遣っていることがありますか?」

などの質問がでました。

加藤遼さんからは、

「将来の夢というのは特になくて(笑)、今が楽しければいいのではないかという考え方です。目の前の楽しいことを一生懸命楽しむという考え方です」

「頼られるが好きでして、頼られていると思い込んだら頼られたことに対して一生懸命、やる。あと自分頼ってきている意味があるとおもうので、その意味を聞くようにしている。そこに響いたらやるようにしている。断ることは少ないです」

「今の活動を始めたキッカケは仕事です。3年間人材派遣営業の後、事業企画部門に異動して、外にでて、色々な人と会い、自分で考える機会が発生したんですね。それですかね。」

「社内への見せ方は結構気を遣っています。基本的には企業理念と社外の活動の目指すところが同じなんだと伝えています。あと社内での新しい企画が立ち上がる時に、外で知り合った人となるべく一緒に立ち上げるようにしています。そうすると会社もそとに出て色々なコミュニティに属する意味があると理解してくれると感じています」

というお話をいただきました。


(質問にこたえる加藤遼さん)


(質問する参加者)

自らが参加してどのような働き方の未来を作りたいですか?
後半のワールドカフェでは「自分が参加してどのような働き方の未来を作りたいか?」をテーマに2ラウンドのダイアローグを行いました。


(ワールドカフェの様子)

全体でのシェアタイムにはでは、

「先ほどの加藤健太さんも言われていましたが、もっと個人を応援するサービスが増えてくれば働き方がかわってくるのではないかと感じました」

「働き方の未来のイメージで、好きを仕事にしていけばいいという話がでました。人の目を気にせず何かに没頭する。愛をもって没頭する時が、幸せを感じるのではないかと。何のために働くのかと言われると、やはり幸せのためですよね。愛をもって没頭するということがこれからの働き方のテーマなのかなと感じました」

「幸せっていう言葉はすごく不明確な話で、今、一番の問題は各自が自分の幸せが何かということを理解していない、理解するプロセスが何一つないということではないでしょうか。そこのプロセスをどうやってソリューションの中に落とし込んでいくかということが、たぶん幸せを実現していくし、企業研修や、教育の中のプロセスに入れていくかが大切なのではないかと思います」

「多様性というキーワードがでました。多様性を認める社会。多様性ってどれくらい認めるのか?何をもって多様なのか?色々な多様性があるなかで、どのような多様性をうけいれていくのか?ただ一方で会社としては、多様をどんどん排除していこうとしてるのではないでしょうか。イノベーションは多様性だと言いながら多様な人間を排除するという矛盾が一部ある。働き方を考える上で、みなさんも多様性について考えていただけるとよいかと思いました」

「普通の会社員でも手を広げるようにするためには、どうすればよいか。ということがポイントなのかという話が出ました。復興の現場に企業が出向させて、現地の行政・NPOで活動する。その人件費は復興庁が負担する仕組みがあるが、こういう制度を使うのも多様な経験をする、手をを広げるという意味でも一つの選択肢かと思います」

「働き方というのは、企業との関係性の見直しだけで変わるものではない。家庭というコミュニティの見直しが必要なのではないかという話がでました」


(全体へのシェアタイム)

会の最後に加藤健太さん、加藤遼さんからの一言ずついただきました。

「お疲れ様でした。色んな意見が聞けて面白かったのですが、個人的には、夢とか幸せの話がでるんですが、やっぱりこういう話って、どこで詰まるかというとお金でつまりますよね。選択肢を選ぶ時に、お金が・・とか。何が言いたいかというと、2つあって、1つはお金についてのリテラシーをきちんともつということ。それは僕が専業禁止でいっている、自分で商売しろってことと同じなんですよね。自分でけつまでふくというか、お金をもらうことの大変さを知るというか。もう一つは定義の話もでましたが、これは色々な考え方があると思いますので、やっちゃえばいいのではないかと思いました。ベースでお金の知識をもち、自分会社が倒産しないように、情熱を傾けトライアンドエラーをしてくことが、活きていくためにも必要かと。個人の働き方もそのあたりが備わっていくと、カラフルに変わっていくのかと思いました。今日はありがとうございました。」(加藤健太氏)

「お疲れ様でした。みなさまからパワーをいただいた気がしています。幸せの話がでてきていたので、その話をしたいと思います。幸せについての研究で、経済資本、社会関係資本、文化資本、の3つの資本がバランスよくとれている人は幸せな人が多いという研究結果がでているらしいんですね。129ヶ国の方に10年間以上調査した結果らしいんですけど。そんな話を聞いて、自分の活動に当てはめてみると、「この人のために何かしたいな」と思って行動したことが、振り返ってみるとその人の社会関係資本の構築に貢献していたり、文化資本の構築に貢献していたりとか、その両方の構築に貢献することでその人の経済資本があがるとか、そういった経験をちょくちょくする機会があって、これはもう少し今後も深めて考えてみようかなと思ったことを思い出しました。今日はありがとうございました」(加藤遼氏)